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ヒューマンコンピュータインタラクション (HCI) > 要求工学 > 要求獲得状態の評価

研究の背景

要求定義を首尾よく行うためには,顧客と開発者の間で相互理解を構築することが必要です.例えば顧客が当然と思っている慣習化されたルールも,開発者が知らないことがほとんどです.顧客がそのことに気づかず,開発者に伝えなければ,開発者が知らされることはありません.このような場合,お互いの業務や文化的背景の違いを認識することによって,ミーティングで活発な意見交換がなされ,開発者に顧客からの要求を漏れなく伝えることができます.

顧客と開発者がお互いのもつ文化的背景の違いに気づいて,意見交換が活発になっても,お互いが理解し合えたと即断することはできません.ミーティングで一方がある考えを持って意見を述べても,他方がその意見を同じように解釈するとは限りません.したがって会話内容だけでなく,ミーティング参加者の理解状態を把握するための尺度が必要です..

要求定義ミーティングにおける,顧客と開発者の相互理解を評価する尺度があれば,要求ミーティングの目的が達成されたか,達成されていなければミーティング当時の状況や環境を改善するきっかけとなります.ミーティングの効率の悪さに気づかずに,時間を浪費することは得策ではありません.


目的

要求定義ミーティングにおける,顧客と開発者の理解状態の評価法を提案し,会話の状況と,理解状態の関係を明らかにします.


アプローチ

要求定義ミーティングでは,開発者は顧客との会話から要求をまとめなければなりません.そのため,顧客と開発者がそれぞれミーティング内容をまとめ,それらを比較すれば相互理解を確認することができます.ただし,顧客は要求をまとめるプロではありません.そこで顧客と開発者の理解状態を探る方法として,教育工学の分野で,学習者の知識構造評価に用いられる概念地図法に着目しました.

概念地図とは,知識や経験を表す言葉を書き出し,関連がある語句を互いに線で結ぶことで,自分自身の見方や考え方を視覚的に表現したものです.顧客と開発者にそれぞれの概念地図を作成してもらい,お互いの概念地図の差異を相互理解の尺度として評価します.ミーティング中の会話記録などと比較検証することにより,概念地図を用いた新たな要求定義ミーティングの評価法を提案します.


今後の予定

概念地図の分析法を検討中であり,まずはミーティングの会話内容と概念地図にどのような関係があるか調べる予定です.また,EVIDIIを用いた要求定義ミーティングの効果測定に応用することも検討しています.



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